海水魚の中には 幼魚模様から成魚模様に 親子で模様が一変する種は多々いる。
 当たり前の事だが この変化は 成長とともに 変化していくものなので、幼魚模様から成魚模様へ変わるはずなのだが・・・・・・
ある個体が なんと 未成魚模様から 幼魚模様に 成長とは逆行する変化を見せたのだ。

どうして、こんなことが起きたのか?

これを考察するまえに、まず なぜ これらの種類は そもそも 親子で模様が変わるのか・・・・という点を理解しておかなければならない。

親子で模様が一変する種は 主に 性格の強い大型ヤッコなどである。
この性格の強い大型ヤッコは  大型ヤッコ同志で 激しく争い合う。

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さらには  同じ種類であれば 例えば 今回ご紹介しているブルーフェイスエンゼル同志では 殺し合いになってしまうのは必至だ。

殺し合って 二匹にうち どちらが勝利するかといえば 言うまでもない。体の大きいほうだ。 
つまり 体の大きな親魚が 自分たちの子供である 幼魚を確実に殺してしまう結果になる。

これでは 子孫が残らない。
そこで考え出されたのが、親子で模様を換える戦術だ。
模様が異なれば 親魚も この子供が 自分たちの子供たち つまり同種とは 思わないので 攻撃もされず 安全に生きられる というのだ。

さて、話をもどそう。
未成魚模様から 幼魚模様に 成長とは逆行する変化を見せた個体は どのような水槽環境であったのだろうか。

この(成長とは逆行する変化を見せたのだ)個体は 自分より体の大きな大型ヤッコが多数君臨する水槽に 入れられたことがわかっている。

そのため かなり 周囲の大きな魚に 追いかけられたそうだ。 そこで岩の間に身を潜めて まわり数日間 出てこれない状況が続いたのだという。
「このままでは 生きていけない 餌を食べに 出ていく事もできない」と考えたのだろうか?
未成魚の模様を なんと 幼魚模様に 戻すことによって 周囲の大きな魚に いじめられないようにしたのではないか。

え? 模様って 自身の意志で 変えられるの?・・・・・・・・

どうなんでしょう?自身の意志なのか はたまた  環境の変化が 成長ホルモンバランスに何か影響を与えたのか そういう本能なのか?
 

いずれにしても  このように考えるのが もっとも 合理的な 考え方である。
実際 あの魚は 上記の経緯を経て 水槽に入ってから 1年後には 見事 本来の 成魚模様へと 変身していった。

あの時 幼魚模様に戻った事によって 生きる可能性を増幅したことは間違いないだろう。