お魚の名前って 同じ魚でも 色んな呼び方があるよね。それって どうして?

例えば この黄色いお魚。
イエローコリス9-11cm  【(イソ) [
イエローコリス  とも言うし コガネキュウセン ともいう。

イエローコリスを 紐解いてみると イエローは 英語で黄色
コリスは 英語で ベラの事を示す。 

従って この名前は 英語由来であることがわかる。

それに対して コガネキュウセンは 漢字で 黄金九仙 と書く
九仙(キュウセン)とは ベラを代表するベラの仲間で 
黄金色のベラの仲間 という意味になり、 これは 日本語であることがわかる。

このように、 魚名には 和名と 英名がある。

しかし この 二つでも足りない場合が出てくる。
その時に使うのが 学名という 全世界共通の名前だ。


従って 弊店では、3つの名前 呼び名で魚を識別する。

①学名(世界共通の呼び名)
 
➁英名(米国の呼び名) 
③和名(日本の呼び名)


なぜ、3つもあるのだろう?そんな3つも覚える必要ある?

って 思うでしょ。 いや 全くその通り 3つ覚えるのは それは大変。


だから 全部 覚えなくても良いんだ。どれか一つでいいんだ。


じゃあ なんで3種類も呼び名を 日海センターでは つかっているわけ? 1種類の呼び名でいいじゃん。

だめ ダメ  それじゃ 駄目
1種類じゃ足りないんだ。

足りない?  どいう事?


本来なら 我々は 日本人だから 、③和名(日本の呼び名)・・・を使えば 意味的にもしっくりくるし きっと使いやすいはず。

だけど、、・・・ 弊店にいる 数十種類の魚たちは、和名を持っていないのだ。


え?なぜ? ・・・・・・
それは →  日本に生息していないから。


そうだ、和名とは 日本に生息している魚だからこそ 付けられている名前であって、基本的に 日本に居ない魚には付いていない。(例外もある)

また 英名も 同じこと アメリカに生息しているこそ 付けられている名前であって、基本的に アメリカに居ない魚には付いていない。(例外もある)




ところが 学名は違う。
全ての魚に学名は付けられている。学名の付いていない魚はいない。 もし居るとすれば、その魚は、まだ、発見されていない新種だ。

従って 紅海や アフリカにいる魚は ①学名(世界共通の呼び名)しか 我々は知らないので  学名で呼ぶのだ。

ちなみに 下記の魚は 紅海に生息するヤッコ アズファーである。
和名も英名も 持たないので 学名で呼んでいる。
学名 Pomacanthus asfur

アズファーエンゼル【7-8cm(B下) 


これまた 面白いお話。
下記の魚は フィリピンから 沖縄に生息する ヒレナガヤッコ 。


ヒレナガヤッコ雄 【11-13cm(B下)  

雄と雌では 模様が異なるのが特徴。

ヒレナガヤッコ雄 【11-13cm(B下)  
和名は ヒレナガヤッコなんだけれど・・・ 学名が面白い
学名 Genicanthus watanabei

ジェニカントス ワタナベイ と書いてある。 お分かり?
この ワタナベイ

これは 渡辺さんが この魚を ワタナベイ と名付けたのだ。


なぜなら 彼が こ魚の 第一発見者だからだ。 そこで 自分の名前を 学名にしてしまったのである。

このように学名は、第一発見者が 自由に決める事ができる。

 自分の名前でなくても お世話になった人の名前 好きな名前 採れた地名、採れた時間 採れた季節 その魚を初めてみた第一印象などなど さまざまな要因を 組み合わせてもいい。
これは 発見者の特権である。



下記の写真はインド・西部太平洋から 駿河湾まで分布しているミヤコテングハギ。
弊店では、主に フィリピンや インドネシアから輸入しているこのお魚。

このお魚、 アメリカでは面白い呼び名で親しまれている。 

”ジャパニーズ・タング・フィッシュ” → 直訳すると ”日本のハギの魚” と呼ばれているのだ。
でも 別に、日本固有種ではない。なぜだろう?


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つづく